27 January 虫鳥魚イカ 雪が降ることで 景色が変わることを「雪化粧する」と言います。今朝は、普段見慣れた風景が少し変って見えました。 本日の京芸クラスは描写課題。 基礎生は、振り返り週間でこちらも描写課題です。雪化粧による風情の変化は、わかりやすく誰しも気付くものですが、一見変哲もないモチーフや、風景を対象として観ることでいったい何を観るのか。描写は、まるで禅問答のように、対象と対峙する時間でもあります。そして対象のことを、理解しようと、判ろうとしているとも言えます。イカの哲学(著:中沢新一|波多野一郎)という本があります。イカの眼は、構造上人間と同等で、優れた視覚のはずなのに、脳が情報量に追いついていない。この生物学上の矛盾から発想をふくらませた内容です。上手に描ける人と、まだ上手に描けない人でいったい何が違うのか考えるときに、描く技術、表現に問題を見出す場面が多いと思います。けれど、イカの眼同様、もしかすると、あの人と私で同じものが違って見えているとしたら。それこそが、観察力の差ではないでしょうか。観ることを鍛えると言っても、いろんなやり方がありますが、意識するだけで改善できることもあります。例えば、「人よりも一つでも多く形を見つける」という意識で対象を観ると、ツルんと単純にみえていた形にも、小さな起伏やねじれが見つかるかもしれません。田和 [0回]PR 2019/01/27 (Sun) 12:28 アスクでのこと Comment(0)