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今日もアートスクール

京都アートスクールの4校(京都駅前七条校、京都 北大路駅前校、滋賀 彦根駅前校、NET通信実技センター)の日々を随時更新。
22 November

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18 November

似而非なるもの

 故事成語に「似て非なるもの」という言葉がある。
 何かを学ぶ人、教わる人たちに、大切にして欲しいと思う言葉です。
「ローマは一日にしてならず」と同じくらい大切にして欲しい。

「似て非なるもの」の意味

――孔子が弟子たちに言いました。私は、外見が似ていて、中身が全く違うものを憎む。
 莠(はぐさ)という植物を憎むのは、私たちにとって大切な稲の苗に似ていて紛らわしいからだ。
 言葉を上手に扱う人を憎むのは、間違っていてもまるで真実のように聞こえて紛らわしいからだ。
 鄭の国のみだらな音楽を憎むのは、優雅な音楽に似ていて混乱させるからだ。――

 すぐに偽物とわかる偽物ではなく、本物によく似た偽物を憎むという言葉。

 さて、なぜこの言葉を大切にして欲しいのかというと。
 毎日、教室では、言葉を使ってコミュニケーションを行います。
 言葉というのは実はすごく曖昧なので、勘違いや誤解がおきやすい。たとえば「ジグザグ」という同じ言葉を聞いても、みんなそれぞれ、自分の経験にもとづいて「ジグザグ」をイメージする。「ジグザグ」くらいならまだ大丈夫だけど、もっとややこしいこと、もしくはまだ気づいていないこと、理解していないことを教わるときには、自分の感覚を一度疑い、そして更新(今風に言えば、アップデート)することをしないと、なかなか身につかない。
 なので、自分は知っているような話でも、疑いながら聞いて欲しい。

 そういうことをずっと前から言い続けてきた結果、ここ数日、ちょっと嬉しい言葉が、二人の生徒からそれぞれ1回ずつ聞けました。
 あ、ちゃんと疑いながら聞けてるな。疑いながら考えられているなと思えた瞬間。

 こういった姿勢を身につけると、絶対にその人の制作する作品にも反映されるし、これから先、大学や社会での学ぶ姿勢、その人の生き方にも大きく関わることだと思っています。
 格好や見栄ばかり気にしないでいられるようになると思うし、本質を見抜く力になると思う。
 そして、勘が鋭い人に、一歩前進すると思う。

                                 サカグチ

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