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今日もアートスクール

京都アートスクールの4校(京都駅前七条校、京都 北大路駅前校、滋賀 彦根駅前校、NET通信実技センター)の日々を随時更新。
23 November

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12 November

芸術の秋の話題

アスクは受験の秋ですが…

世間は紅葉の秋だったり、味覚の秋だったりもします。本日は、
芸術の秋ということで
受験とは少し離れて
芸術の話題を…。

といっても少し前なのですが10月27日(土)に
兵庫県立美術館「現代絵画のいま展」を観に行きました。


大学時代の友人で現在京芸の準教授をしている法貴信也君が出している
ということもあったのですが、
今回の目的は、平町 公氏のアーティストトークを聴くのが目的でした。

平町 公氏とは、3年ほど前、横浜で知り合いました。
全国高等学校美術工芸教育研究大会(長いタイトル!)の神奈川大会
※毎年、アスクはブースを出店しています。

全国の県で開催される研究大会ですが、開催県の
神奈川の高校美術部の作品展示なども行われており、
横浜の橘学苑中学校・高等学校の教員をされている平町氏(以下先生)は、
自分の学校の作品展示の前に立っておられました。

アスクの営業活動として参加している訳ですから、名刺交換をして、
作品の感想なども交えながら、
アスクの紹介や、京芸や、関西芸大の受験についての話もしましたが
横浜の高校からは、さすがに関西を目指す生徒さんはあまりおられないようで、
だんだん話題は、アートの方向に行きました。

平町先生は、保田より8歳年長なのですが、お互い油画卒で話がはずみました。
先生は驚くほど、関西のアートシーンのことも知っておられ、
それを元にいろいろ突っ込んだ質問をされてくるし、
こっちも、先生が在籍されていた当時(もう少し前ですか)の多摩美の油画ことは
千葉成夫の「現代美術逸脱史1945-1985」からの知識や、
学生時代に建畠 晢先生(京芸現学長)の授業でいろいろ聞いており興味があったので、
いろいろ質問したり教えてもらったりしました。

そんなところから始まって、メールをやりとりする関係になっていたのですが、

なかなか、先生の作品の実物を見る機会はなかったのが、今回はなんと
先生のアーティストトークの日と自分の休みが重なっていた。ラッキー。
ということで、行ってきました。(法貴君が出していることは、その後知った)

アーティストトークでは、なぜ、平町先生がこのような地図のような作品を
つくられるようになったか、という話が展開されました。
平町先生は、絵が描きたくて広島から東京に出てこられたのですが、
当時は絵を描くという行為自体が問題とされている時代で、
多摩美では(多摩美は当時、現代美術の最も熱い地だったことは有名です)
先生方の影響で、頭の良い先輩方が、どんどん筆を折っていかれた、とのことです。
絵を描きたかったら、なんらかの理論武装が必要な時代だったんですね。

※保田が大学に入った80年代半ばには、そのような風潮はまったく
 (京芸がということではなく、どこでもだと思うが)
 なくなっていましたが、ちょっと上の世代から話でよく聞かされた。

どうしても絵が描きたいと、大学院卒業まで、模索していた平町先生は
大学院1年の夏、伊勢神宮と三熊野詣をし、那智の滝を見たそうです。
那智の滝の滝壺に着いたとき、滝の飛沫に包まれて、滝に飲み込まれ、
絵も描けなくなるだろうと寂しく思ったそうです。
そこで、那智の滝に挑戦する自分を、勇敢に那智の滝を昇っていく滝登り裸男
として描かれたとのこと。その後、全国の滝を巡り、滝を描く、という
「ドキュメンタリー型」の制作が開始される。
その後、滝以外の風景も対象とするようになり、
現在のような巨大な地図型の絵画に行き着かれたようです。


あと、いつものことですが、トーク風景や、会場写真などもさしさわりがあると思うので
最小限の紹介にとどめます。そのかわり、先生の作品が見られるサイトを紹介します。

http://aworks.tamabi.ac.jp/tb062004.htm
http://www2.tamabi.ac.jp/cgi-bin/alt/xevent/?p=1482
http://masuo-san.com/?p=3002

あとは、「現代絵画のいま展」の会期は12月24日まであるので、見たい人は兵庫県立美術館までどうぞ。ほんとにすごいんですよ。(法貴君はじめ、他の作品も良いです)
(アスク美術史の授業では、撮影した写真を全て紹介しようと思っていますが、やはり写真では伝わらないんですよね、あのスケール感、そして、そこから来る感動は)


会場へ        作品の前で2時間ぐらい話を聞いた



六甲アイランドの前の保田  朝鮮通信使の船団が。


これまで見た最大の絵画は、やはりミケランジェロによる、
バチカンのシスティナ礼拝堂天井画だと思いますが、
(最も感動させられた絵画も、それだと思います)
今回の作品は、その次に大きな作品でした。
システィナ礼拝堂と比べるのは、さすがにやりすぎだとは思いますが、
今回の平町先生の作品には、何か、大いに動かされるものがありました。

平町先生ありがとうございました。

保田


P.S.
昨日、東京のK塾の東京芸大模試を受験に
行ったK君が、お土産の「ごまたまご」を持ってきてくれました。
紅茶も入れて、授業後小パーティーを行いました。
今日出席していた人はラッキーでしたね。
(明日も少し残っています)



模試の結果? その話題はまた今度。
アスクでも昨日はNET生のスクーリングで全国から生徒が集まってましたが、
K君も、夜行バス中2泊という超ハードスケジュールで東京まで行っただけの
ことはあったようです。パジャント真横だったそうですが(笑)それもいい経験。
制作する横顔が、何か少したくましく見えました。
小パーティーでは保田の東京美大受験失敗談なども一部披露させてもらいました。

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