20 May 足元って大事ですよね こんにちは。シャツの田和です。大学院の頃に彫刻科の友達と、科にみるデッサンの違いについて話したことがあります。僕は油科で木炭デッサンをしていたのですが、彼女も予備校で木炭デッサンをしていました。科によって違うデッサンの目的・視点の違いに驚いた経験を、今日は書きたいと思います。まず、僕は彼女に、何故?彫刻科志望の人が描くデッサンは、あんなに黒いのか尋ねました。今ではあまり描く機会も少なくなった石膏像も、人物モデルも、自画像も、もれなくまァ黒い、、、。立体感や質といったこと以上に、まず見えてくるのが、デッサンそのものの黒さが気になって尋ねたのです。しかし彼女は「そうかなァ?」と、訝しげに首を傾げただけで、彼女にとっては無問題、僕にとって大問題である黒いことが気にならない様子。逆に彼女からこう言われたのが印象的です。「油絵科の人が描くデッサンて、弱いよね」彼女にとって、微妙な調子の変化で、光や空間を描いたものは、ヘナチョコなデッサンに見えるとのことでした。溝は埋まらず、デッサンの違いについて、ますます解らなくなった覚えがあります。彼女は、クロッキーもデッサンも脚から描くと言っていました。人間が、バランスをとり、地面に立っていることを表現することを一番表わしているところ、それが接地面と脚だというのです。立ってる!ということを何度も何度も画面の上で確認する。その説得力が黒さなのかもしれない。なるほどなァ、、、単に調子が綺麗だとか、質感がという前に、ものが台の上で、立って存在していることの重要性という視点。デッサンにおいてこの観点は、目からウロコなわけです。□次の画像は、彫刻科ミケランジェロと、画家レオナルド・ダヴィンチの素描です。同時代に生きた二人の天才の素描に、皆さんは違いを見つけられるでしょうか。足元って大事ですよね。というわけで、お写真失礼いたしますよ~田和 [0回]PR 2013/05/20 (Mon) 15:43 アスクでのこと Comment(0)