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今日もアートスクール

京都アートスクールの4校(京都駅前七条校、京都 北大路駅前校、滋賀 彦根駅前校、NET通信実技センター)の日々を随時更新。
22 November

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13 June

『デッサン補強』のこと

こんにちは。

実技講師の上杉です。

先週、6月9日(日)、前期第3回目になる、『デッサン補強』が行われました。

モチーフは「紙風船」
ぱっと見た目の、大まかな色の違いや明暗の変化が分かりやすいモチーフです。
ただし、よく見ると、煌びやかな光沢や小刻みなシワなど、細かな表情も非常に豊か。

「大きく捉える事」と「細かく捉える事」の両立を学ぶにはうってつけのモチーフです。
受講者の皆には、「大きな変化」から徐々に「細かな変化」に移行していく、始まりから完成までのデッサンのプロセスを模索する、また、その必要性を確認していく事を、この課題のテーマとして取り組んでもらいました。

だいたい制作時間は4時間強。描くモチーフを一つに絞る事で、始まりから完成までの長い道のりの中で遭遇する様々な事件に対し、じっくりと向き合えます。

細かな変化を描いたら、大きな変化が崩れ、大きな変化にまとめたら、せっせと気持ちを込めて描いた細かな表情が潰れてしまった……。そんなジレンマを感じながらも、コツコツと、根気強く。全体と細部の共存を目指していく。

こういった作業は、理屈で理解しても足りないものです。何時間もその事に向かって、失敗を繰り返す事でしか、中々体得できない代物です。

「3歩進んで2歩下がる。」
昔々の歌謡曲、「三百六十五歩のマーチ」に登場する歌詞が、頭を過ぎります。
まるで鉛筆デッサンのこの場面のために作られたような言葉ですが、歌詞の文脈からして、そうではないはずです。

デッサンをしている時に、哲学とは言い過ぎですが、人生に於ける何かしら大切な事に、ふとした時に結びついた時。そういう瞬間が、とても好きです。そういう瞬間に出会えるから、鉛筆デッサンが好きなのかも知れません。

休みの日曜日。
身体を休めたいところ、気分転換に遊びにいきたいところ、デッサン補強を受講し、鉛筆デッサンに取り組んでいる皆を見ていて、僕は一人にんまりしていました。


次回のデッサン補強は6月23日(日)。最終回です。モチーフは「とうもろこし」
細密描写がメインテーマの課題です。
申し込みはまだまだ受け付けています。興味のある人は是非、受講して下さい。



日は変わって、下の写真は、平日の午後、七条STSP生の授業授業。保田先生による「美術史」が行われています。
制作、講評がたっぷり終わってからの講義形式の授業でしたが、本当に集中して聴講している皆を見て、僕は一人にんまりしていました。

 




上杉







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