27 November 弘法筆を選ばず? こんにちは。彦根校から武田です。滋賀では伊吹山に雪が積もり、より一層寒くなってきました。街中のさまざまなところでクリスマスソングが流れて、いよいよ年末だなあと感じます。年が明ければあっという間に、センター、試験本番。今何をすべきなのか考えて行動を選んでいきましょう。さて、タイトルの「弘法筆を選ばず?」ですが。「弘法大師のように書に優れている人であれば、筆の善し悪しは関係ない」という意味で使われる慣用句ですね。つまり、自らの力量のなさを道具の善し悪しのせいにするのではなく、自らの腕を磨け、という戒めの言葉です。しかし果たして本当に弘法大師は筆を選んでいなかったのでしょうか?書にせよ、絵にせよ、上手い人というのは道具に、材料にかなりこだわりを持っています。一本数千円する筆を、15グラム数千円する絵の具を、1枚ウン万円する紙を。それは技術が卓越したからそれを選んだのではなく、実直に良いものを作ることを求めた結果選んだものです。描きにくい長さになった鉛筆を、描きにくい太さ・形の筆を、道具を、そのまま使っていませんか?絵の具の種類は本当に足りていますか?…この話は私が高校3年生の時に教わっていた予備校の先生に言われて衝撃を受けた話です。そこから画材屋さんに足繫く通い、技法書を舐めるように読んでは上手い人が使っていた絵の具と同じ絵の具を買って試してみたり、高い筆をドキドキしながら買ってみたりしました。高いもの=良いものとは限りませんが、最初の基本セットのみでなんとかしようとして上手くいかずに悩んでいる人も多いと思います。解決策は技術や知識以外のところにもあるかもしれません。冬期・直前講習が始まる前に、改めて自分の道具をチェックしてみてはいかがでしょうか。大学は研究施設です。与えられた課題をこなすのみならず、自らの制作において研究する癖を今から身につけておきましょう。 [0回]PR 2017/11/27 (Mon) 20:55 未選択 Comment(0)